キッチンにはさまざまな素材があり、見た目や機能も多彩になっています。多くの中からステンレスキッチンが選ばれ、人気となっている理由について見ていきましょう。
サビに強い
ステンレスキッチンの一番大きな特徴は、サビに強いことです。
ステンレスは鉄を主成分に一定量のクロムを混ぜて造られており、空気中の酸素に触れるとクロムの働きで表面に保護膜が作られるようになっています。保護膜ははがれても時間が経つと元に戻るため、キズがついてもサビになる前に保護膜が張られ、サビを防ぐことができるのです。
キッチンは水を扱う場所ですので、使い続けてもサビが発生しない素材を選ぶのが重要です。また、キッチンだけでなく水気を嫌う電化製品や自転車などさまざまなものにステンレスは利用されています。
ただし、まったく錆びないわけではなく、他の金属をシンクに放置しておくと「もらい錆」が付くことがありますし、塩分や塩素系漂白剤によって保護膜がはがれるとサビが出ることもあります。
汚れ・ニオイに強い
ステンレスキッチンは汚れが浸み込みにくいため、料理の汁をこぼしたり、油がはねても拭き取るだけで簡単に汚れを落とせます。少しの汚れなら食器用洗剤で落ちますし、頑固な汚れはメラミンスポンジやクレンザーを使用します。汚れに強い素材という点でもステンレスはキッチンに向いているのです。
また、ステンレスはニオイもつきにくいので、料理や生ごみなどのニオイが移ることもなく、清潔に使用できます。汚れがこびりつきにくいので、カビの発育がしにくいのもメリットです。もしもしばらくお手入れできずカビが発生した場合には、メラミンスポンジでこするだけで落とせます。
シャープな印象のキッチンにできる
ステンレスキッチンは他の素材には無いシャープでスタイリッシュな雰囲気が持ち味です。
くすみのないツヤツヤのキッチンは見るからに清潔感があり、キッチンの印象を良くしてくれます。
特にキッチンのシンクからワークトップ、扉まで全てステンレスで作ったオールステンレスキッチンは、プロの使うキッチンのような高級感とデザイン性を兼ね備えています。
同じステンレスでも表面加工により、鏡面仕上げからエンボス加工などさまざまな質感を出せるので、シンプルなだけでなくアクセントをつけることも可能です。ワークトップと扉柄を合わせたり、あえて異なる表面加工を施して個性を出すなど、さまざまな表情を持たせることができます。
他の素材との相性が良い
ステンレスは無機質なイメージのシンプルな素材なので、内装で使われるタイルや木材など他の素材と相性が良く、どんなインテリアにも合わせやすいのもメリットです。また、ステンレスならビビッドからパステル調などさまざまなカラーとも調和するので、インテリアのテイストも選びません。
床や壁材を選ばないだけでなく、キッチン本体の素材をパーツごとに変えてもまとまりがあります。たとえば、ワークトップはステンレス、扉には木目柄やマーブル模様などのデザイン性のある木材を使うなど、インテリアのテイストに合わせた組み合わせができます。
お手入れがしやすい
ステンレスは汚れがついても内側に浸み込むことがないので、油汚れやヌメリなども洗剤とスポンジで簡単に落とすことができます。手入れに時間がかからないのもステンレスキッチンのメリットの一つです。
ホーロー製や人工大理石などの素材は、汚れが溜まると黄ばみになりやすいデメリットがありますが、ステンレスなら表面もツルツルでつなぎ目もなく、汚れが沈着しにくい素材なので黄ばみなども付きにくいのです。
洗剤で落ちない汚れやくすみ、黒ずみはメラミンスポンジや重曹・クレンザーをつけたスポンジで軽くこするだけで落とせますし、ステンレス専用のクリーナーも使えます。洗い終わったら水ですすぎ、残った水滴は布でふき取るようにすると、水あとが残るのを防げます。