リフォーム前に知っておきたい！対面キッチンのメリット・デメリット

新築やリフォームを検討中の方は、どのようなキッチンにしようか迷うことでしょう。そんな方に見ていただきたいのが、リビング・ダイニングを眺めながら調理ができ、家族とのコミュニケーションが取りやすい対面キッチンです。

今回は、対面キッチンのメリット・デメリットと導入時のポイントについて紹介します。ぜひ参考にしてください。

対面キッチンとは、リビング・ダイニングを眺めながら調理できるキッチンです。最近は家族とのコミュニケーションが自然と取れ、開放感がある対面キッチンが人気を集めています。

対面キッチンは大きく分けると、造作壁のないオープンキッチンと造作壁のあるセミオープンキッチンの2種類があります。

人気のある対面キッチンですが、メリットもデメリットもあります。ここでは、対面キッチンにリフォームまたは導入することで、どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

①キッチン前に遮るものがない

対面キッチンは、前に遮るものがないため、家族の様子を見ながら調理できます。壁に向かって調理をするキッチンの場合、どうしても孤立感があります。対面キッチンなら、調理中も家族と会話をしたり、テレビを見ながら作業できます。

また、小さな子どもがいる家庭では、子どもの様子を見ながら調理できる安心感もあります。

②配膳や片付けがしやすい

　
対面キッチンはダイニングとの距離が近いため、移動の動線が短く配膳や片付けが楽にできます。また、調理した人がカウンターに置いた料理を、ダイニング側の人が配膳でき、家族みんなで食事の準備ができるのも魅力です。

リビング・ダイニングからキッチンが見えるので、お互いに声をかけあえば、家族が手伝いやすい環境が作れるでしょう。

③一体感と開放感がある

対面キッチンは、一体感と開放感があります。キッチンがよく見えるため、デザイン性を重視する方は、キッチンキャビネットを床から浮かせたセミフロートタイプがオススメです。

間取りに限りがある場合、フラットタイプの奥行きが浅いタイプを選択し、すっきりした印象を求める方はIHコンロの選択などが良いでしょう。

人気の対面キッチンですが、実際に使ってみると「思っていたのと違う」という意見も少なくありません。対面キッチンを導入する前に、デメリットも知り、失敗しないための対策も考えておきましょう。

①広い空間が必要になる

対面キッチンは、壁付きのキッチンより広い空間が必要です。壁に接していないアイランドキッチンの場合、周囲に通路を確保する必要があり、側面すべてをきれいに見せるため、化粧材が多く必要で価格も高くなる傾向です。

左右どちらかを壁につけるペニンシュラキッチンにするなど、予算や好みに合わせて、キッチンの種類を選択しましょう。

②片付けがしづらい

スペースに限りのあるキッチンでは通路幅が狭くなり収納が減ります。

また、壁付きのキッチンからリフォームをすると、キッチン幅が狭くなったり、吊り戸棚もないため、収納が減り片付けがしづらいと感じてしまったという声もよく聞きます。

シンクやコンロ下に収納力の多い引き出し式のキッチンを選択するなど、収納を確保しましょう。

③シンクやコンロまでの動線が長い

対面キッチンは1人で調理、配膳をする場合には、ダイニングとキッチンの行き来が必要です。壁付きキッチンはダイニングテーブルがすぐ前にあることが多いですが、対面キッチンは食事途中にキッチンに行く際、その都度回り込まないといけません。

シンクやコンロまでの動線が長くなることで、面倒に感じることがあります。

対面キッチンのメリットとデメリットについて見てきました。ここからは対面キッチンのレイアウトにはどのような種類があるのかについても見ていきましょう。

②開放感のある「アイランドキッチン」

アイランドキッチンは、アイランド（＝島）の名前の通り、壁に面さず、島のように独立したキッチンを指します。壁に面さない解放感や、左右どこからでも出入りできる便利さが特徴です。

おしゃれなデザインや、コミュニケーションの取りやすさが魅力である一方、ある程度の広さが必要なキッチンです。また、洗練されたデザインをキープするための整理整頓も欠かせません。綺麗好きの人にはおすすめのキッチンです。

②定番の「I型キッチン」

I型キッチンはシンク・コンロ・調理台が横一列になっている定番のキッチンです。対面キッチンの場合には造作壁を作り、その壁につけて設置します。

造作壁が手元や調理台を隠してくれるので、ダイニング側からキッチンが丸見えにならないのが特徴です。また、調理中のにおいがリビングに届きにくいメリットもあります。

ここからは、対面キッチンを導入する際の注意点を3つ紹介します。導入してから後悔しないためにも参考にしてください。

①通路幅は80〜90cm確保する

通路幅は作業効率にも影響するので、女性が1人で使う場合でも、80〜90cmは必要です。複数人で調理することがある場合、すれ違うたびに避けなくてもいい通路幅として、100〜125cmが理想です。

また、冷蔵庫や食器棚の扉をスムーズに開けられる幅も考慮して通路幅を確保しましょう。

②カウンターを設置する際は奥行きを考慮する

カウンターを設置する際は、使い道を決めてから奥行きを決めないと、使い勝手が悪い、またはほとんど使わなくなるケースがあります。

カウンターを食事スペースとして使用する場合、ある程度の奥行きが必要で、その分ダイニングスペースは狭くなります。調理する人と目線が合う高さにすると、高い椅子が必要なので、小さな子どもがいる家庭ではあまり向きません。

③食洗機を購入する

開放的なキッチンでは調理台に置くものを最小限にしておきたいものです。洗いカゴを常時置いていたり、洗った食器がカゴの上に置いたままになっていてはすっきりしません。

こまめに片付けや掃除ができる方であれば問題ありませんが、食洗機を購入することで、調理台をいつでもすっきりした状態に保てます。

トーヨーキッチンスタイルの事例を2つ紹介します。事例を見るとイメージがしやすいので、理想の対面キッチンを実現するための参考にしてください。

事例①：メタルスモーク×黒、落ち着きのあるモダンキッチン

メタルスモークと黒で統一されたキッチンは、落ち着きがありモダンな印象です。キッチンとダイニングが一体型のキッチンカウンターは、配膳や片付けがしやすいのが特徴です。

日当たりの良い窓際に、キッチン・ダイニング・リビングが一直線に並び、すべてに光が入り込みます。また、キッチンからダイニング・リビングの両方が見渡せます。

南青山6丁目計画

事例②：ホワイト統一で高級感溢れるキッチン

ホワイトで統一されたキッチンとダイニングは、おしゃれなスポットライトとシャンデリアで高級感が溢れています。

キッチンカウンターにスツールを置き、少人数での食事ができます。キッチンの真横にダイニングを配置して、コンパクトにまとめているのも特徴です。リビングを広々と使いたい方にはオススメのレイアウトです。

K様邸

対面キッチンは開放感があり、リビング・ダイニングの人と会話を楽しみながら調理できると人気があります。理想の対面キッチンを実現するために、レイアウトやキッチンの種類に工夫をしましょう。

迷った時には、実際にショールームに行き、レイアウトを見るとイメージが膨らみます。プロに相談して、アドバイスをもらうのもオススメです。