新築住宅のキッチンを選ぶ際は、注意が必要な点がいくつかあります。キッチン選びに失敗しないように押さえておくべきポイントについて解説します。
理想に合うキッチンの種類を選ぶ
キッチンを選ぶ際は使い勝手や見た目、価格だけでなく、家族のライフスタイルに合っているかどうかが重要です。
小さな子供がいるご家庭であればぴったりな対面キッチンも、大人二人家族であれば持て余すことも考えられます。料理が好きで得意であったり、夫婦で料理するご家庭では広めの充実したキッチンが相応しいでしょう。
好みのタイプのキッチンが家族のライフスタイルにしっくりこない場合には、譲れない点を明確にして許容できるキッチン選びが必要になります。また、イメージと実際の使い心地には差があるため、プロのアドバイスなども参考にしてしっかり検討してみましょう。
充分な収納スペースを確保する
キッチンには収納しておくものがたくさんありますので、収納スペースが少ないと調理中に使う物が出しっぱなしになったり、持っている食器類や鍋などの収納場所に困るなどの問題が出てきます。特に独立したキッチンの場合には、吊り戸棚もなく収納不足になりがちです。
キッチンの近くにパントリーを設けたり、背面に収納棚や作業スペースをとると収納力がアップし、使い勝手も良くなります。背後に収納棚があると振り向くだけでものが取り出せますし、作業スペースを取ることで食材の一時置きや2人以上での作業がしやすくなります。
また、できるだけ使う場所に近い所に収納場所を確保すると、作業の効率が良くなります。
背面収納にカウンターをつけて調理家電をまとめると、使いやすくスッキリした印象になりおすすめです。キッチンと収納棚がセットに出来る場合には、統一感のあるスタイリッシュなキッチンを演出できるでしょう。
コンセントの位置や数を考慮する
キッチンは使用する調理家電の数も多く、実際に使用してみたらコンセントが足りなかったという声がよく聞かれます。キッチンの設計をする段階で、使用する調理家電の数や位置を想定してコンセントの位置と数を決めましょう。
いずれ大きな冷蔵庫を購入するかもしれないなど、今後の家電の分も考えて余裕を持った計画を立てるとベストです。導入するつもりのシステムキッチンのコンセント数が決まっていて、足りないことが見込まれるようなら、床や近くの壁に設置することもあらかじめ検討しておきましょう。
できるだけ使う場所に近い所にコンセントを確保できると、コードが邪魔にならず見た目にもスッキリします。
適したアンペア数を計算する
コンセントの数だけではなく電気のアンペア数にも考慮が必要です。
キッチンではいくつかの調理家電を同時に使用することが多いため、アンペア数が足りないとブレーカーが落ちてしまい調理がストップしてしまいます。炊飯器と電子レンジを同時に使いたいのに使えないなど、時間もかかり作業の効率も悪くなるためストレスとなるでしょう。
また大家族の場合には朝の忙しい時間にあちこちで電気を使うことになりますので、アンペア数が足りないと次々と不便が出てきます。キッチンだけでなく浴室や洗面所なども含めた家全体でアンペア数の計算が必要になります。
プロに相談すると、冷蔵庫は他の家電と別にする、ホットプレートを使う際はこのコンセントなど具体的なアドバイスがもらえますので、ぜひ一緒に検討してみましょう。
作業しやすい広さを確保する
キッチンは広ければ広いほど良いわけではなく、適した広さというものがあります。キッチンの広さを考える際にはキッチンの大きさや周辺のスペース、部屋全体のバランスを考慮しなければなりません。
キッチンでの作業のしやすさに関係するのはキッチンのサイズと通路幅です。大きなキッチンは作業スペースも広く収納も多く取れますが、その分通路やリビング・ダイニングスペースが狭くなります。キッチンの通路は狭くても困りますし、広すぎてもムダなスペースが出来てしまいます。
キッチンのサイズや適切な通路幅は使い勝手や疲労度にも影響しますので、次の章で詳しく解説していきます。
家具・家電、ゴミ箱の位置を決める
大まかなキッチンの配置が決まったら、キッチンに置く予定の家具・家電の位置も決めていきましょう。よく考えてキッチンを作ったつもりでもゴミ箱を置くスペースがなかったということがありますので、ゴミ箱の位置も前もって決めておきます。
忘れずにすべて配置するために、キッチンに置く予定の家具・家電、ゴミ箱を完成後の図面においてみるのがおすすめです。家事の動線なども考慮して、家具・家電を配置しましょう。
ゴミ箱が動線の邪魔になったり、目立つ場所にならないように、カップボードの下部にゴミ箱スペースを設けるのもおすすめです。ブランドによってはゴミ箱をビルトインにできるキッチンもあります。
明るさと開放感を演出する
キッチンはリビング同様に一日のうちで長く過ごす場所ですので、明るく開放感があるほうが居心地が良くなります。
明るさを演出するにはホワイトを基調としたキッチンがおすすめです。清潔感もあり、部屋を広く見せる効果も期待できます。モダンなインテリアにも、木目を活かしたナチュラルなインテリアにもしっくりなじむ点でもおすすめです。
開放感を重視するならアイランドキッチンや対面キッチンを選びましょう。壁や仕切りが少なく視線を遮るものがないため、LDK空間を広々としたものにしてくれます。スッキリとした部屋を維持するにはこまめなお掃除が欠かせませんので、手軽に掃除できるグッズやお掃除ロボットなども検討してみると良いでしょう。