新築はアイランドキッチンがオススメ｜選ぶべき理由や注意点を解説

新築住宅には、アイランドキッチンの導入を検討してみましょう。アイランドキッチンはおしゃれで開放的なのが特徴です。キッチン自体がインテリアになるだけでなく、複数人で調理をするのにも適しています。新築住宅なら、部屋の間取り・電気や水道の位置などをこれから計画するので、導入しやすいでしょう。

この記事では、新築住宅にアイランドキッチンを選ぶべき理由を、注意点や実例と一緒に解説します。

アイランドキッチンは、LDK空間の中にキッチンを独立させて設置するものです。キッチンと部屋の壁が接する面がないので、周囲に広い通路を作れます。対面式キッチンなので開放感があり、LDK空間全体を見渡しながら調理ができるのもメリットです。移動がしやすく、配膳や下膳もスムーズにできます。

アイランドキッチンは一般的にサイズが大きく、設置に6畳程度のスペースが必要です。しかし、近年は1人暮らしのマンションにも設置できるコンパクトな商品も増えています。

複数人でも快適に調理できる優秀なキッチンですが、キッチン本体の収納は少なめです。収納が足りない場合は、背面収納やパントリーなどを設置して収納力を高めてください。

新築住宅にアイランドキッチンを選ぶべき理由は、おしゃれで開放的・複数人でも調理がしやすい・新築住宅なら設置しやすいの3点です。ポイントごとに解説します。

おしゃれで開放的な空間を作れる

アイランドキッチンはキッチン自体がおしゃれです。また、周囲に壁がないので、キッチン空間全体に開放感があります。リビングやダイニングとつなげてキッチンの設置場所を工夫すると、広々としたLDK空間を見渡しながら調理が可能です。

アイランドキッチンはレイアウトの制約が少ないので、自分仕様のキッチンにカスタマイズもできます。キッチンとダイニングテーブルを一体にして、リビングに広い空間を割く、キッチン前面にカウンターを付けるなども可能です。

キッチン自体の形状も長方形ばかりでなく、正方形のものもあります。新しい家のキッチンスペースや自分の好みに合わせて選びましょう。

ホームパーティーも楽しめるレイアウト

アイランドキッチンは大型で、周囲に通路があるので複数人で調理をしても快適です。作業台を四方から囲んで一斉に作業ができるので、特にホームパーティを開催する機会が多い方や、家族が多い方に適しています。

キッチンにいる方とコミュニケーションをとりながら作業ができるので、調理の下準備から盛り付けまでスムーズに進められるのもメリットです。

アイランドキッチンは、子どもがいる家庭に適したレイアウトでもあります。子どもが成長してたくさん食べるようになったり、一緒に調理をしたりする将来を見据えて、若い世帯が新築住宅にアイランドキッチンを導入するのは非常によい方法です。

新築なら設置もしやすい

アイランドキッチンを設置するには、広いキッチンスペースが必要です。新築住宅なら部屋の間取りを自由にレイアウトしやすいので、アイランドキッチンを設置できるキッチンスペースを確保するのも容易でしょう。

新築住宅の場合は、電気の配線やガス管などもアイランドキッチンに合わせて配置できるのもメリットです。壁紙も新しいものを貼るので、追加の工事が必要になるケースはほとんどなく、予算内で設置工事を終えられるでしょう。

新築住宅にアイランドキッチンを導入する場合も、注意点があります。主な注意点は、キッチン本体の収納力・キッチンの汚れやにおいの問題・キッチンがほかから部屋の丸見えになる、の3点です。解決方法と一緒に解説します。

収納力は十分か要確認

アイランドキッチンを選ぶ際には、キッチン本体にどのぐらいの収納力があるかをチェックしましょう。基本的に、アイランドキッチンは収納が少ないキッチンレイアウトです。手持ちの食器や調理道具が収まりきらないケースが多いので、別途、背面収納などの取り付けが必要でしょう。

収納スペースを増やす方法としては、パントリー・床下収納・カップボードの設置もオススメです。釣り収納にする場合は、アイランドキッチンならではの解放感を損なわない吊戸棚を選びましょう。同時に、吊戸棚に収納するアイテムを統一する、デザインのよいものにするなどの工夫をすると、キッチンの雰囲気がさらによくなります。

においや汚れが気になることも

アイランドキッチンはキッチンとほかの部屋を区切る壁がないので、キッチンで生じたにおい・煙・汚れがほかの部屋に拡散しがちです。キッチンから飛ぶ汚れは主に、水はねや油はねなので、作業中はレンジガードを設置するなどの工夫をしましょう。レンジガードは固定のものだけでなく、使うときだけ設置できるものもあります。

煙やにおいの問題を気にするなら、高性能なレンジフードを取り付けてください。レンジフードは換気扇と異なり、ダクトを通じて室内の空気を屋外に排気するので、煙やにおいが部屋にこもりにくいのが特徴です。

キッチンには生ごみのにおいも発生します。毎日生ごみを処分するのはもちろん、生ごみ用のごみ箱は蓋つきのものを選ぶのがオススメです。

リビングからキッチンが丸見えになる

アイランドキッチンは目隠しになる壁などがないため、リビング・ダイニングからキッチンが丸見えになります。ワークトップを常に片づけて何もない状態にしておくのが理想ですが、頻繁に片づける時間がない方、整理整頓が苦手な方は目隠しを導入しましょう。

アイランドキッチンの目隠しには、ロールスクリーン・カーテン・ブラインド・のれん・ルーバー・パーテーション・カウンタースクリーン・引き戸・キッチン前面に腰壁を付けるなどの方法が必要です。

引き戸や腰壁などは工事が必要ですが、パーテーションやカウンタースクリーンならキッチンの前に置くだけで、のれんやカーテンなら簡単なDIYをするだけで設置できます。予算や使い勝手に合うものを選んでください。

キッチンは、アイランドキッチンのほかにもさまざまなレイアウトがあります。日本の戸建て住宅によく導入されている3つのキッチンレイアウトについて、使い勝手も含めて解説するので、参考にしてください。

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンと同じ対面式のキッチンレイアウトです。キッチン本体の左右どちらかが部屋の壁に接しています。狭いキッチンスペースにも設置できて、ある程度の開放感があるのが特徴です。

ペニンシュラキッチンは、キッチン前面にカウンターを付けるなどのカスタマイズがしやすくなっています。自分にとって使い勝手のよいキッチンを作りやすいのがよいところです。キッチン前面の壁をせり上げると目隠し・油はねや水はねの防止の役目を持たせられます。

セパレートキッチン

セパレートキッチンは、コンロとシンクを2台の作業台に分けて設置しています。2台のキッチン本体は平行に設置するのが特徴です。アイランドキッチンと異なり、壁付けキッチンと対面式キッチンのよいところを生かせます。動線が短いので作業効率がよいのもよいところです。

基本的に、壁付けするのはコンロがある作業台なので、周りの景色が気にならず、揚げ物など注意を要する調理に集中できます。シンクは部屋を見渡せる方にあるのがポイントです。油はね・水はね・キッチンが丸見えになる問題は、アイランドキッチンと同じ方法で解決できます。

I型キッチン

I型キッチンは、シンク・作業スペース・コンロが一直線に並んだキッチンレイアウトです。壁付けで設置します。アイランドキッチンのような開放感はありませんが、狭いスペースに設置できて収納力が高いのがメリットです。

調理をする方は常に壁の方を向いている状態になりますが、耳をすませば家族との会話を楽しめます。実際に導入する場合は、移動に体力を無駄に使わなくてよいように、キッチンの間口が広すぎないものを選びましょう。

新築住宅にアイランドキッチンを導入して、おしゃれで使い勝手のよいキッチン空間を実現した事例はたくさんあります。この記事では、新築住宅にトーヨーキッチンスタイルのアイランドキッチンを導入した事例を紹介します。キッチンレイアウトとデザインを中心にして解説するので参考にしてください。

キッチンが主役の開放的なレイアウト

広いLDK空間に、間口の広いアイランドキッチンを導入した事例です。キッチンスペースの床を白にして、ほかの空間と区別をつけています。キッチン本体横にはL字型のサービングエレメントを取り付け、素早く配膳できるようにしているのが特徴です。

キッチンを主役にした空間レイアウトですが、キッチン扉を黒色にして、部屋全体の雰囲気に馴染ませています。背面収納の枠組み・キッチン扉・天井の梁が黒で統一されているのもポイントです。

キッチン前には目隠しを設置していませんが、キッチン本体にハンドルが付いていないので、すっきりした印象を与えます。

東京都 M様邸

バーカウンターのようなオシャレな空間

アイランドキッチンが家の中心になるように設計した、新築住宅のLDK空間です。家族がキッチンに集まりやすくしています。ステンレスの光沢を生かしたキッチン表面に模様を付け、光を乱反射させて部屋全体を広く見えるようにしているのもよいところです。

キッチン本体の間口は広く、片側に飲食スペースを設けています。配膳しやすいだけでなく、できたての料理を食べられるので、家族全員が快適に過ごせるのがポイントです。夜になるとシャンデリアのペンダントライトがキッチンスペースを照らし、バーのような雰囲気になります。背面カウンターの家電や食品保存瓶の並べ方を工夫して、さらに雰囲気を盛り上げているのが特徴です。

長崎県 O様邸

自然の雰囲気にも溶け込む

木材をたくさん使った新築住宅に、ステンレス製のアイランドキッチンを導入した事例です。キッチンはリビングと自宅の庭を見渡せる位置に設置されています。キッチン扉を木目模様にし、自然の中にいるような気分になるのがポイントです。

キッチン本体はあまり大きくありませんが、キッチンの前面に2席、隣に4席分のダイニングキッチンを置いて飲食スペースにしています。ダイニングチェア・ソファ・ロールカーテン・インテリアの色は黒や濃い茶色を基本とし、LDK空間全体に統一感を出しているのも特徴です。

鳥取県 K様邸

新築住宅は部屋の間取りから考えて作るので、アイランドキッチンの導入を前提とした住宅を作りやすいのがポイントです。新婚の夫婦や小さい子どもがいる家族は積極的に導入しましょう。レイアウトやインテリアを工夫すると、おしゃれで快適なLDK空間を作れます。

アイランドキッチンを選ぶのに迷ったら、ショールームに足を運んでください。実物のキッチンに触れながら、プロからアドバイスをもらえるので、早くイメージを固められるでしょう。