使いやすい壁付けキッチンにするには？作業台（カウンター）を設置するメリットを紹介

キッチンに広い作業台があると、たくさん物が並べられ、料理の効率も良くなります。近年人気の高まっている壁付けキッチンなら壁面も利用できるので、整理整頓もしやすく使い勝手も抜群です。

そんな壁付けキッチンや作業台が気になっている人に、壁付けキッチンのメリット・デメリット、使いやすいキッチンのコツを紹介します。この記事を読むと家事動線の良い、使いやすいキッチンを選べますので、ぜひ最後までご覧ください。

壁付けキッチンとはキッチンの正面が壁に向かって設置されたキッチンのことです。LDKでよく取り入れられる、リビングに向き設置されたキッチンは対面キッチンといいます。

壁付けキッチンは以前からあるレイアウトですが、最近はLDKに壁付けキッチンを設置する家も増えています。壁付けキッチンは設置に制限が少なく、メリットも多い上、使いやすくする工夫もできるキッチンです。

壁付けキッチンには対面式キッチンにはない魅力があります。この章では壁付けキッチンの主なメリットを紹介します。

家事に集中できる

壁付けキッチンは壁に向かって調理をするので余計なものが目に入らず、自然と調理に集中できます。対面キッチンのようにテレビやリビングにいる家族が目に入り、つい気が散って手が止まってしまうこともありません。

また、油はねや水はねが対面キッチンのように遠くまで飛ぶことがないので、気がねなく作業できます。掃除の手間がかからないのも壁付けキッチンの良い点です。

動線を確保できる

動線を確保しやすいのも壁付けキッチンのメリットです。横移動で動きやすく、洗い物をしていても横目でコンロの鍋を見れるので、タイミングを逃しません。

キッチンのすぐ後ろに作業台やダイニングテーブルを配置すると食材やレシピ置き、盛り付けなどに利用できます。キッチンを回り込んで移動しなければならない対面キッチンに比べ、配膳・片付けもスムーズです。

空間を無駄なく使える

壁付けキッチンは部屋の端の壁に付けて設置するので残りの空間を無駄なく使えます。対面キッチンの場合は空間を区切る形になり、家具の配置も限られますが、壁付けキッチンなら配置の自由度が高くなります。

設置するスペースも小さくて済むので、リビングダイニングが広く取れ、狭い部屋にもオススメです。

窓を設置できる

対面キッチンの場合は後ろの壁に背面収納を置くことが多く、全面壁になりやすいのですが、壁付けキッチンなら窓の設置が可能です。シンクや作業スペースの前に窓があると明るくなりますし、家事中も外の景色も眺められます。

換気性も良くなり、調理の匂いも気にしなくてすむなどメリットは多々あります。もともと窓のある場所にも設置できるので、リフォーム時のレイアウトの選択肢が増えるのも嬉しい点です。

壁付けキッチンにはメリットだけでなくデメリットもあります。この章ではデメリットの対策方法もあわせて紹介していきます。

家事をしながらコミュニケーションをとりにくい

壁付けキッチンは壁に向かって調理するので、集中しやすい反面、家族とのコミュニケーションが取りにくいデメリットがあります。調理中に家族の様子を見るには振り返らなくてはならず、何度も振り返っていては効率も悪くなります。

作業をしながらも家族の様子が見たい場合はキッチンの後ろに作業台（カウンター）を設けましょう。これなら下ごしらえや盛り付けしながら家族と会話も楽しめます。

キッチンが丸見えになりやすい

「対面キッチンはキッチンが丸見えになる」とよく言われますが、実は壁付けキッチンの方が見えやすくなります。物が散らからないよう整理整頓が欠かせませんが、忙しいときにはストレスに感じるかもしれません。

キッチンが隠れるようなパーテーションや、やや高めのカウンターを設けて目隠しにしましょう。見える部分に置く家電や調理器具はカラーやテイストを合わせるとすっきりおしゃれに見えます。

後ろが見えないため調理中は危ない

壁付けキッチンは作業中に後ろが見えないため、すぐ後ろを通る人にも気づきにくいのがデメリットです。特に小さな子どもやペットがいる場合は注意が必要です。鍋を見ている時や揚げ物中、突然子どもがそばに来ても気づかず危ない場合があります。

キッチンの後ろにカウンターを設けたり、カウンター横にベビーゲートを設置して、安全に使える工夫をしましょう。

壁付けキッチンは使い勝手が悪いのでは？と心配する人に、壁付けキッチンを使いやすくするポイントを3つ紹介します。

壁付けキッチンの後ろに作業台を設置する

ここまでにも出てきたように壁付けキッチンの後ろに作業台（カウンター）を設置すると、いろいろな良い点があります。対面キッチンのような使い方ができるので、壁付けキッチンと対面キッチン両方のいいとこどりができ、どんな人にもオススメです。

作業台（カウンター）を設置するメリット

壁付けキッチンの後ろにカウンターを設けると、アイランドスタイルで作業できるので家族とコミュニケーションが取りやすくなります。作業台として使うと、調理中も子どもの様子がうかがえるので安心です。

カウンターに収納をつけて収納力をアップしたり、やや高くしてキッチンの目隠しにも利用できます。ハイチェアーを設置するとテーブルとしても使え、朝食など軽い食事のときに便利です。

カウンターやチェアーのデザインをインテリアに合わせると、カフェのようなおしゃれな雰囲気も演出できます。

キッチンのそばにダイニングテーブルを配置する

キッチンのそばにダイニングテーブルを配置すると、使いやすいうえに、スペースの活用にもなります。キッチンのすぐ後ろにテーブルを配置し、食材置きや盛り付けに利用すると、そのまま配膳に進めるので便利です。

シンクから近いので片付けもラクにでき、家族が多く大量の食器を使っても効率的に片付けられます。食事中はキッチンスペースもダイニングスペースとして使えますので、狭い部屋にはもってこいです。

キッチン前の壁面も活用する

壁付けキッチン正面の壁は工夫次第でデザイン性や機能性をプラスできます。窓をつけると明るく開放感が出て、空間の印象もアップします。壁面にインテリアに合わせたおしゃれなタイルやキッチン用の壁面ボードを用いるのも良いでしょう。

飾り棚を付けてスパイスラックや小物を置いたり、小さな植物を置くのも素敵です。棚は浮かせて設置することで、キッチン上の掃除も簡単にできます。

ここでトーヨーキッチンスタイルの壁付けキッチンの事例を紹介します。素敵なアイデアがあふれているので、ぜひ参考にしてください。

アイランド型作業台で回遊動線を確保

先ほどもオススメしたアイランド型作業台を設置したキッチンの事例です。カウンター周りは回遊動線となり、複数人で調理をするのに便利で、非常に効率的です。キッチン・カウンター・ダイニングテーブルを同じキルト柄で揃え、チェアーもコーディネートしています。

トータルコーディネートされたおしゃれな空間の中、ステンレスのキルト柄が柔らかな輝きを放つキッチンです。

愛知県 岡村様邸

広いカウンタートップは合理的で作業効率もアップ

シンク・コンロの両左右に広い作業台を設けたロングカウンターが印象的なキッチンです。複数人で作業を分担できるため合理的で、同時に作業できるので効率もアップします。

キッチン下の収納もたっぷり取れるため、オーブンや食洗機をビルトインしてもゆとりある収納が確保できています。キッチンの床と壁面に同柄の市松模様を配し、厳選したものだけをキッチン上に置いたおしゃれなキッチンです。

奈良県 I様邸

壁付けキッチンのメリット・デメリットを理解して、レイアウトを工夫するとより使いやすいキッチンになります。キッチンの後ろに作業台を設置することで、対面キッチンのような使い方ができ、壁付けキッチンのデメリットをカバーできますのでぜひ検討してみてください。

キッチン選びやレイアウトで迷ったら実物を見て、プロに相談するのがオススメです。後悔しないキッチンを選ぶために、一度ショールームに行きプロのアイデアに耳を傾けてみませんか？